光る川 [雑記]

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群馬県の草津に、湯川という川が流れている。温泉があちこちから湧き出ている当地だが、この湯川にも温泉水が流れているのだ。色は無色透明だが、PHが2.0~2.2の強酸性でこのままでは魚は住めない。そこでこの下流にあるダムの水質管理所が、ちょうど温泉街を抜けたあたりで、乳白色の中和剤を投入している。見た目はさらに温泉っぽくなるが、川を下った水は、工業用水や、農業用水として使われているらしい。

職業柄、硫化水素計を持っているので、湯畑に行って計ってみた。風向きで大きく変動するが、写真にあるよう、最高値で30ppmくらいだった。この数値ではもはや下水道内での作業はできないことになっている(10ppmまで)。

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実際に健康に悪影響が出るのは50ppmくらいからで、下水管内で作業していても20ppmをこえても(アラームがうるさく鳴り続けるが)みんな平気で作業を続けていることがある。しかし、濃度が低くても長時間吸い込めば安全とは言い切れない。やはり逃げ場の無い下水管内では極力神経質になったほうがよいだろう。

硫化水素は水と反応し硫酸となり、鉄を溶かす。マンホールの足掛け金具が腐食して細くなっているのは良く見かけるが、ここ温泉街でも湯気を逃がすための網状の金属蓋が腐食している場所がたくさん見つけられる。
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