地底に残る風流 [下水道]

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荒川区にかつて藍染川という川が流れていた。名前からも推測できるが、江戸時代には染物屋が軒を連ね、藍色の布を染めていたとの伝えがある。現在は藍染川幹線という下水道になっているのだが、その一部、約130メートルにわたって煉瓦作りの管渠が残っている。そこは普段水流は無く、大雨のとき本管のバイパス管として使われている。この煉瓦管がいつなぜ造られたのかは調査中だが、藍染川幹線ができた昭和36年、すでにあった煉瓦管を壊さずに下水道局が受け継いだものと考えられる。染物屋が使うくらいだから清流があったに違いない。その後どぶとなり、地下下水道へと姿を変えていったのだ。このような旧河川が下水道に取って代わった例は枚挙にいとまがない。地上は車道になっていたり、緑道になっていたりだが、興味があるので今後もしばらく取材を続けたいと思っている。
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